これで11回目?
 
 
011
 
 試験官を残して長い通路に戻る。
 次の扉の前でもう一度耳をそばだてるが、特に何も聞こえない。
 ふん、仕方ない。離れてドアを開け、反応を見る。何も起こらない。中を覗くと、北側に玉座らしき椅子があり鎧を着たガイコツが座っている(表紙を参照)。西側の奥には下り階段があり、先が見えない位置まで下っている。
 くもの巣が張っているし、相当長い間この状態だったようだ。つまり先行している連中も全く触っていないのか。いや決め付けは危険か。
 とりあえず、いったん出るか。この部屋は先があるが、この長い通路は見た目上は行き止まりだからな。しらみ潰しにしなければなるまい。
 部屋を出てドアを閉める。やはり反応は無い。
 北へ向かって進むが、少々登り勾配になっている以外は何も無い。ドワーフ特有の隠し扉センサーにも引っかからない。と思ったらワナが来た。くそ、レイダーストラップだ。馬鹿でかい丸石が転がってきやがる! 間一髪で(STにギリギリの数値で成功した)先ほどの部屋に入り込めた。ふぅ、危ない危ない。
 ふん、しかしこれだけ騒いでもまだ骸骨は動かない。俺ならこのタイミングで通せんぼしたり攻撃したりさせるがなぁ? 甘っちょろいのとも違うだろうし、何なんだか。
 しばらく考えた末に、左手に普通のムチを持ち、部屋の外からガイコツが右手に持った羊皮紙を奪い取る。同時に右手でドアを閉める。
 立ち上がったガイコツがドアをガンガンと切りつけてくる。なるほど、これが作動条件か。まずは、左手のムチを羊皮紙ごとしまい込む。次に、空いた左手でドアノブを押さえて右手を自由にする。ふぅ、一息(1R分の行動)。さて本番だ。ドアから離れつつ右手でムチを抜く。そしてドアから出てきた骸骨を攻撃… しようと思ったのだが、出てこなかった。
 タイミングを外されてしまったが、そういうことなら仕方ない、ドアを開け、見えた時点で攻撃だ。
 例によって遠くからドアを開けるたがガイコツは出てこなかった。仕方なく近寄ると、案の定待ち構えていて攻撃を仕掛けてくる。ふん、わかってりゃ当たるものか(防御的戦闘しつつ近づいたため外れた)。
 ふん、鬱陶しい。コイツは普通のスケルトンと同じく斬ったり突いたりに強いらしい。shit!
 両手の全力攻撃を二回繰り返して、ようやく倒すことが出来た。ガイコツの攻撃力が低かったのは助かったな。
 ヤツが持っていた羊皮紙にはマンティコアに気をつけろとの警告文が詩のように書かれていた。ふん、下らんことに気の利くダンジョンだ。
 
 今回はここまで