これで八回目。
 
 
008
 
 謎の声を残してもう少し北の(先の)、通路の東側(右側)にあるドアへ向かう。
 耳を澄ますが何も聞こえなかったので (ドアと距離による修正によって失敗) 、離れた位置からドアをあける。反応は無い。普段なら手鏡で中を覗くが今回はそんな気の利いたアイテムは許可されていない。自分で覗いてみると、今までの工事して作られた部屋ではなく自然洞窟にドアをつけたという感じの部屋だ。上から見たなら台形を逆さにしたような形だろう。
 ふん。部屋の奥の床面に何かあるな (受動視認チェックに成功した)。何かあるなら仕方ない、見てくるか。嫌々部屋に入ると何かの羽音が聞こえる。ふん、鬱陶しい。
 床面に何かあるように見えたのは浅い穴で、何かデカイ薄汚いムシとダガーが詰まっていた。歯ごたえの無い無駄な戦闘ばかりで嫌気がさしてきた俺はとっととダガーだけかっぱらって飛び出すことにする。《第三の手》で離れた位置からダガーを取り、そのままダッシュで部屋の外へ。
 ふん。案の定、後ろ手にドアを占めたとたんに例の羽音がドアまで飛んで来やがった。つーか音からすると馬鹿でかい(犬程度の大きさの)ムシだったようだ。マジ汚ねぇ。
 回収したダガーは ――拭く物が無いのでロープで―― 汚れをぬぐって背負い袋に。ダガー自体は宝石で飾られたいい物だった。この調子でいい物出せよな。
 
 今日はここまで。