シャックルド・シティ

 
 このプレイの前回は 3/4です。
 速報でも書いたけど、ホントD&Dシグルイですねー。
 
 とりあえず、今日もいいゲームだった。こう言えるので満足ではあります。
 
 市販シナリオなので、念のため隠しますねー。
 
 
 
 
 前回のラストでレッドドラゴンを倒した我々は、とにもかくにも、気ぐるいジャレッド爺さんに話を聞くことに。
 驚いた事に、本人曰くアンドリア王国 四代国王らしいです。
 3x3マスしかない小屋の住人の癖に、玉座と丸テーブルだけはあって、ドラゴンから彼と彼の住居を救ったPCを騎士にしてくれるそうです。ウワー、ウレシイナー。
 まー、適当に聞き流して(DMも「コレのロールプレイは疲れるから」と言って流した(笑) )、バルハマトグン(正確な名称は不明。私の耳にはこう聞こえている)への入り口を聞くと、この小屋の近くのかなり大きな洞穴の入り口を教えてくれる。
 40x40もあるでかい穴らしい。そしてこの底に、クオトアが住むアンダダークへの開口部があると言う(開口部自体は普通のサイズ)。
 
 色々話を聞くうちに、本当に広大なアンダダーク世界である事が判明。24時間分くらいしか光源が持たない装備の我々は、時間のロスこそ大きいものの、一度コールドロンに戻って買い物をする事にした。
 ぶっちゃけると、遅れてくるPLを受け入れられるようにする意味もあった。
 
 人数分の消えない松明を買い、図書館で調べ物をしたり、バードに当ったりして半日使い、スクロールを少々購入して再出発。小屋までは二日なので、ゲーム内時間だとこうなるはず。
 
15日 早朝にアンバーハルクと遭遇。
16日 ドワーフの爺さんから「孫を探してくれ」と依頼される。
   この孫はゼニスといい、以前のシナリオでも何度か名前が出ている。
17日 情報をもっていると聞いたジャレッド爺さんの小屋に向けて出発。
19日 小屋に到着。ドラゴンと戦闘し、一晩寝て帰る。
22日 20日の朝に小屋を出発して中一日でコールドロン到着。半日準備して出発。
24日 小屋を経て、話に聞いた大穴「7つの顎をもつ奈落」へ到着。
   小屋と奈落は近いので、要するに二日で着く。
 
 自分のプレイメモでは23日に洞窟へチャレンジになっているが、計算とどちらが正しいのかは不明。
 半日調査の部分で、どちらかがずれているのだろう。
 とりあえず、後日の計算の方が冷静だろうと言う事でここでは24日とします。
 
 大穴は本当に広く底まで40フィートほどあって、かなり遠くからでも分かるランドマークだ。
 内壁には、らせん状に鉄骨が打ち込まれ、その上に木の板を差し渡して階段となっている。これは正直怪しい。誰が何のために階段つけたの?
 しかし、調査でも爺さんからの聞き込みでもアンダダークの勢力が表に出てきたということは無く、おそらく内紛に忙しいだろうと言う結論に。
 ジャレッド四世陛下はここに500名の部隊を送り込んだと言うが、連日の雨でその痕跡は発見できなかった。アレー、オカシイナァ。
 このらせん階段を下りていくと、自分の足元の、階段で見えない位置に来た時に、アンダダークへの入り口からヒドラが登場した。しかも冷血種だ。7つもクビがあるよ。
 あー、これが7つの顎の名前の由来なのね。日曜の深夜に書いていて、ようやく気付いたよ。
 
 この戦闘はサドンマキシマイズ・FBと、アルフのクリティカル、リューの強打であっという間に終わった。敵が敵だけに、あっという間に終わらせないと、どっちにしろあっという間に終わるのだ。
 いきなり最大火力を使わされたパーティは、勢い込んで万全の事前準備を開始した。
 しかし…
 入り口から歩く事2時間半、それまで何も起こらなかった。つまり、なけなしのアイテムをはたいて行ったブーストは無駄に終わったのだ。恐るべしアンダーダーク!
 
 そんなワケで2時間半後、パーティは地中を流れる大河に遭遇した。夜目の利くエルフでも、端が辛うじて見えるというレベルの大河だ。世田谷区内で見る多摩川くらいはある。
 天井も幅もかなりのサイズだが、流れは非常にゆっくりで、よく見ないと湖と間違えそうな穏やかな流れだ。チェックしなかったが深さも相当だろう。
 さてではどう渡るかだと悩んでいると、対岸に明かりが点いた。
 見れば、船頭がボートをこいでやってくる。話に聞いたとおりクオトアだ。
 我々の警戒もむなしく、気さくで親切な船頭は色んな事を教えてくれた。単なる人探しな我々は、この善良なクオトアにゼニスについて聞いてみた。
 驚くべき事に、ここでのゼニスは偉人だった。
「ゼニスは、我々より浅いところから来て、我々より深い場所へたどり着いた」
 これは水中生物(両生類)のクオトアが陸上生物へ送る言葉としては非常に高い評価だ。というか信じられないというレベル。
 ゼニスの評価はコレに留まらず、彼らの母神(発音が難しくて覚えられない。プブプールプールプ見たいな感じ)が認めたほどの人物であると言い、ゼニスのためのちょっとした賛歌まで聞かせてくれたほどだ。
 こうなると、グッドなキネスとしては依頼人に「お孫さんは歴史上まれに見る成功者になられました。ご安心ください」とか言って終わらせたい気持ちになるが、残念ながらクオトアとその母神はイビルだ。
 
 とにかく、この状況ではクオトアにもゼニスにも全く危害を加える意味も予定も無いので、平和的に会話をして、船頭に河を渡らせてもらった。
 しかし、対岸について、彼らの棲家への入り口に着くと状況が一変した。
 船頭以外の一般的なクオトアの見地からは、我々は地上からの外敵だったらしい。
 
 船頭は驚いていて、1ラウンド目は戦闘に参加しなかった。どうやら本当に純朴な人柄だったらしい。警備兵が戦闘をはじめて、パーティが応戦したのを見て、2ラウンド目からようやく参加したくらいだ。しかし人柄と戦闘力は別物で、彼は見張りに立っていた4名のローグの誰よりも強かった。それどころか増援の3名を含めて、総勢8名の中で一番強かった。ぶっちゃけ、唯一のマジックアイテム装備者な上に腕利きのモンクだった。
 後で聞いた話では、彼は勧誘係を兼任していて、外敵の排除と勧誘を一度にできる有能な人材だったらしい。
 キネスは序盤でこのモンクに気絶させられ(HP-3)、PLの合流の関係で途中からやってきたヴァレンも苦戦を強いられた。
 実は飛べる事が判明したリューと、Dex超人のアルフラートは優勢に戦闘を進めたのだが、LV的に7.7.6.5の我々に、CR3が7名と、CR7(モンク)が1名というのは厳しかった。
 まー、そもそも8LV4名のはずだしね。
 って、あれ、フレイスもこの戦闘から参加だったかな?ちょっと記憶が曖昧。
 
 激しい戦闘の末に辛うじて勝利し、ここはロープトリックで一泊。ロッドでエクステントして無理やり休息時間を確保している。ここで、キネスはもうすぐ8LVと言うところまで来た。
 
 翌日、つまり計算上の25日に、戦闘中に見つけていた大扉と牢屋をチェック。ワーラットらしい人間とハーフリングが捕まっていた。どちらも近くの山中でクオトアに捕獲されたと言う。ちなみに牢屋の先は拷問室だそうな。出す出さないを決めるために色々聞く最中、この二人はウソを交えつつお互いを罵り合っていた。出してやるのは簡単だが、この分だと一艘しかないボートを乗り捨ててしまいそうなのでとりあえず放置。帰りに出してあげるよ。ワシらが生きていたらね。
 
 大扉は罠アリで、ブラックテンタクルだった。とりあえずディスペルで対応。なんかダメージがでかくて、3R目には死にそうだった。スクロールからモンスタを呼んで、トランスポジションで対応というパターンでは間に合わないタイミングだった。
 それと、扉の向こうからはチャントの輪唱が聞こえてきた。知識判定の結果によると、クオトアは聖地の中心部によそ者が入った場合はそいつを必ず殺すらしい。で、中から聞こえるのはどう考えても聖歌(チャント)。
 
 できる限りブーストしてから乗り込むと、部屋の中央にはチャントを歌っていたと思しきクオトアが4名。その他の配置は説明が難しいが、次のような感じ。
 
 部屋は大きな円筒形で、高さは90フィート、直径は… 覚えてないけど60フィートくらい。鉛筆の内側に入り込んだ状態を想像して欲しい。
 
 中央には鉛筆の芯のような配置で祭壇が突き出している。この高さは30フィートで、直径も30フィートくらい。
 後方に足場が出ていて、外壁まで続いている。そこにドアある。中央には彼らの母神の神像が祭られている。
 手前側には角度の急な階段があり、これが床から祭壇への唯一のルートになる。
 
 外壁には、30フィートと60フィートの位置でキャットウォークが張り出し、ぐるっと一周している。もちろん普通に階段が付けられているのだが、祭壇へ行くには…
 パーティの入ってきた方向を南とした場合の、東西にあるキャットウォークの階段を経由して、祭壇からみて南側にある階段を使わないといけないのだ。
 要するに、遠い。ちなみに、キャットウォークには手すりがあって遮蔽になる。
 
 パーティは、高度30の南側にいる。
 神官らしき4名は中央の祭壇にいる。高度30。
 衛兵らしきアーチャーは東西に配置されている。高度60。
 
 パーティには、壁歩き能力保持者が1名(キネス)、タトゥーによる壁歩きが1名(アルフ)、短時間の飛行能力者が一名(リュー)。残りの二名は通常移動しか出来ない。
 
 この戦闘は、外壁に位置したアーチャーが時間稼ぎに徹したため、8ラウンドほどかかってようやく終わった。
 しかし、7ラウンド目にキネスが中央の神像の発光に気が付き、ディテクトマジックで確認したところ、恐らくプラナーアライであろう呪文の予兆と判断。
 
 かくして10ラウンド目にハーフエリュヌス・クオトアが出現。外見は相当マヌケ。なにせ顔がカエルの美女だ。どんな顔やねん。
 マヌケな顔とは裏腹に、モンスター識別で31が出ても1つしか能力が分からない。つまり16HD以上だ。しかも手に持っているのはフレイミング・Str+6・コンポジット・ロングボウだ。空中からコレで攻撃し続けられるとあっさり全滅する。現にフレイスは1ラウンド攻撃されただけで死にかけた。
 通常の手段では勝てないことを悟ったキネスは非常手段に出る。
 セレスチャル・スペクト呪文によるホーンドアルコンの角攻撃は、触れるだけで召喚クリーチャーを有無を言わさず判定無しに退去させるのだ。
 召喚モンスターが出るとわかった時点でセレスチャル・アスペクト呪文をホーンドアルコンの角にしたまでは良かったが、空中の敵に命中させる事が出来ない。しかし彼は壁を歩く事が出来る。
 彼の出した結論は、ある意味では単純明快だった。飛べないなら、自由落下すればいい。
 移動中に攻撃するにはスプリングアタックが必要だが、自分で攻撃するのは無く、ファミリアに攻撃させればいい。ファミリアは角を呪文共有している。原理としては騎乗と同じだ。下の人が移動して上の人が攻撃する。
 ハーフエリュニス・クオトアとZ軸を合わせる為に壁を伝って天井まで移動するキネス。この途中で攻撃呪文の範囲に入ってしまい、14ダメージを受ける。ちなみにキネスのHPは38、残り24だ。
 そしてその時が来た。
 リューに弓を破壊された敵はアルフラートと交戦してる。
 前のラウンドにトゥルーストライクを唱えてファミリアとシェア(共有)しているキネスは、落下をした。
 果たして、ファミリアの攻撃は命中した。+20に加えて、サイズ差と武器の妙技で+7くらい、ファミリアならではのHD上昇でBABも3前後はある、そして出目は18。接触攻撃が外れる道理はない。
 そして、90フィートの落下によるダメージを受ける。この時DMの振ったダメージは20台後半。期待値よりかなり小さい(期待値は31.5)。
 術者の半分のHPを持つファミリアは瀕死、本人ももちろん死にかけた。
 
 いま、こうして記録を書いているからこそ思うのだが、飛べるリューや壁を歩けるアルフにセレスチャルアスペクトをかけるべきではなかっただろうか?
 せめて、自分で持っているフェイスヒーリングのポーションを飲んでから落ちるべきだったのではないだろうか。
 スキルを入れていないとしても、せめてジャンプのスキル判定くらいするべきだったのではないだろうか。
 14ダメージを受けた状態のウイザードが、自分で90フィートも落下するのは間違いなのではないだろうか。
 ウイザードならフェザーフォールくらい用意すべきではないだろうか。
 
 数々の疑問が頭をよぎるが、それはそれ、このゲームがD&Dである以上仕方の無い事だ。
  
 D&Dである。
 D&Dというシステムが、自身がウイザードである事実をモルヒネのごとく麻痺させているのだ 。
 
 このようなプレイで得た経験値を使い、歴史学者たる Olin Gisher のレベルを上げる事に、LISTはいくばくかの疑念を感じていた。2LV目で貰える能力がオーギュリィである事は、いっそ痛快な皮肉であったかもしれない。