アンバー家の館01

 
 
 正式版ですが…
 見ている人が期待するような酷い展開は全く無いですよ?
 
 とりあえずPC紹介から。
 
・ブライ
 ストロングハート・ハーフリング。FR出身。マイリーキーのドルイド4でダイアバット乗り。
 最もバランスの取れたPC。しかし、ワンマンアーミーは避けて欲しかった気もする。
 他のPLが、このPLさんに頼りすぎに見えるのです。
 
・アウスト
 ハーフリング。FR出身。ローグ2のウォーロック2。順番は不明。
 キャラメイクに悪戦苦闘して、当日急にハーフリングに変更。
 武器装備ガイドのクライムドッグに騎乗する。
 ローグ役を担当するが、今回のプレイではダメージの少なさに困っていた。
 
マルチネス
 人間のモンク3ファイタ1。FR出身。金の氷の接触は取ったようだが、他は不明。
 テンプラーからセイクリッドフィストを目指すとの事で、素手の武器習熟は取っているだろう。
 このメンバではもっともロールプレイ(描写)を好むかな?
 
・ナニーニ(NPC
 ファーラングン信仰の人間クレリック4。もちろんGH出身。名前はF1ドライバーから。
 NPCなので、でしゃばらないようにコア3冊のみで作製。
 基本4職の残り3つも用意されている。
 
 モンクのマルチネスはプレイ当日にキャラの具体的な数値を決定。
 昼過ぎから来る人なのでこの日のプレイは午後も遅くなってから始まった。終了時間は18:30くらいかな。外が明るくて時間経過に気付かなかった。
 
 市販シナリオなので内容は隠しますが、全体的に言えることは(速報でも言ったけど)次の通り。
 
・基本4職重要
 今回で言えば知識判定がちゃんとできる人材が欲しい。ぶっちゃけウイザード。
 
・すき間も重要
 交渉役もドルイドが担当していた。ウォーロック(カリスマが高いハズ)でローグ(スキルが多いはず)なのに交渉(カリスマとスキルポイントが必要)に回していない。
 
 
・プレイヤー間の打ち合わせしないの?
 見ての通り、一人がダメージ役と回復役とその他まで担当して、一人がローグ役を(辛うじて)担当して、もう一人は立ち位置が不明。必須のクレリックNPCにお任せ。
 
 
 ええと…
 
 やりたいキャラをやる事と、やりたくないキャラを押し付けられる事には大きな差がある。
 でも、やりたいキャラを作るだけで、分担を放棄するのは他人への押し付けだ。
 回復役をマスタNPCに任せるのもダメだ。生かすも殺すもDM次第ってのはゲームとして異常なのは明白ですよね?
 
 今回、アンバーという非常に危険なシナリオを選んだのは、テキトーな(ちゃんと考えない)パーティの危険性を体験してもらうのと、基本ルールの習熟を狙っています。そのために4LVまで下げました。
 このプレイグループでは、DMの暴走もあってLVばかりがドンドン上がってプレイヤーの習熟度が全く追いついていなかったのです。
 
 HJのサプリ展開にも追いつけない状況でしたので、スピードを落としてゆっくりやる必要性を感じたわけですね。
 速報でも書きましたが、そのための「経験値半分オプション」の使用です。
 
 今回、西館をほとんど無視して通って、庭園の最初の遭遇をやっただけで(いや、寝るのも一騒動ありましたが)、普通にやったら2回でLVアップするような状況でした。
 そんなに早いと、LVごとの違いとか感じられなくて、プレイ経験が身に付かないんですよね。
 
 普通の経験値量って、プレイヤーのLVアップの視点だと、多すぎてダメだというのが私の正直な意見です。
 基本的な運用になれたプレイヤーにとっては、どのLVで遊ぶのも同じように楽しいし、レベルアップの計画を組むのも楽しいですから、普通の経験値量で良いんですね。半分にしたらむしろ遅い。
 練習の時期の人と、慣れて、楽しみを充分に受け取れる人の環境は、違って当然なワケです。
 
 言わないと伝わらないとか、したり顔で言うバカが出そうなんで釘を刺しておこう。
 言って覚えさせても身に付かねーんだよ!
 自力で気付かせないと身に付かねーの!!
 
 さらに先回りしておくと…
>楽器は使う予定でしたけど、書いていなければ伝わらないから、やはり論外ですね。
 試乗会で性能を見せるために説明するのとは、状況も目的も全く違うんだっつーの!
 
 
 では、いい加減プレイ本編へ行きましょう。
 こんな状況ですから、変な事とか酷い事は、起こらないし、起こしませんよ?
 
 
 
 
 PCはバラバラに行動していたが、とりあえず、移動中に気付くと霧に囲まれていた(過去形)。
 通りすがりのロバが霧に入って死に、それによって霧の危険性を知った(過去形)。
 霧がゆっくりと移動してきて、館の入り口まで追い詰められた(進行形)。
 
 このような状況でゲーム開始です。
 昔は霧に入るとディスインテグレイトしていた気がしますが、それはその時のDMのアドリブだったようですね。10ft棒が短くなったのはアドリブだったのかなぁ(遠い目)。
 
 とりあえず、霧は館の周囲に一定の距離を置いていたので、大まかに館の形が分かるとした。
 大雑把に言えば、ウ冠のような形で、中央が非常に広い(直径約200mの)ドームになっている。
 言われて気付いたが、これは東京ドームぐらい広い。高さも、ドーム天頂部は30mもある。
 今いるのは一番左下(南西)で、屋根付きの玄関前ユーティリティ(多目的スペース。ぶっちゃけ無駄スペースの事)。
 
 まず、マップの広さに一同愕然。
 マップの縮尺どおりに1マス10ftでやったんですが、これがまぁ、広い事広い事。普通に15m四方とかになる。
 マップが狭いと戦術行動の選択肢が少なくなるのでわざとそのままにしたのですが、ちょっとやりすぎたかも。
 中央のドームは実は二倍にしている。森林地形の再現のためです。基本的なプレイ習熟が目的ですから、森林地形といえるだけの空間がほしかったのです。
 しかし、それを別にしても、西館、東館はそれぞれ横幅が100m(330ft)もあります。
 
 あ、どうでも良いですが、自分でミスらないためにサイズを書くときは、南北(縦)x東西(横)の順番で書きます。
 50x10なら縦長の通路ですし、10x50なら横長の通路です。
 
 とにかく、玄関前ユーティリティでウロウロしていても何も起こりません。
 いや、霧に飲まれて死ぬかもしれないけど、それ以外には何もありません。
 
 両開きのドアは、近づいただけで開いてしまったのでチェックはできず、PCはとりあえず中に入ります。
 
 自動ドアのごとく、全員が中に入るとドアは閉まり、窓からの日差しで薄暗く見えている感じ。
 そう、人間二人にハーフリング二人なので、暗視どころか夜目すら無いのです。
 一番のセンサー役はダイアバットですね。まぁ、動物に知覚で劣るのは仕方ないです。
 
 とりあえず、薄暗いだけなので(まだ朝の7時です)中で色々と動きます。
 70x60なので、普通なら視界が通らない広さです(人間の視覚だと薄暗いと最大で60)。
 投光式ランタンをつけたのは普通だとして、その後から消えずの松明を取り出したりして、やはりちぐはぐな感じ。
 
 なぜか聞き耳をしないドアチェックの後、北壁西端のドアを抜けて通路へ。
 80x20通路の、東壁中央にドア。西壁には窓あり。通路には10ft幅の赤いじゅうたんが敷かれ、窓からは(霧越しだが)日光が差し込んでくる。
 ドアは片側押し戸で、プレートあり。コモン語の文字(アルファベット)だが読めない。いわゆる外国語だ。
 
※ 例えばイタリア語は、アメリカ語と同じ文字(アルファベット)だが、アメリカ語しか知らない人には読めない。それと同様の状態。
 ただし、ロシア語や平仮名のように、そもそも違う文字(アルファベット)でない事はわかる。
 
 ここで、各PCの読める言語のチェック。予想通り、言語を決めていないキャラが出てくる。
 言語はさくっと決めて、相談の開始。
 
 聞き耳で出目10すれば中の音は聞こえるのだが、なぜか捜索だけして、カギが掛かっていないのにスルー。
 プレートが読めないのがかなり警戒心を煽ったようだ。
 辛うじて、なんとかルームである事は判明した。
 ちょっとミスって、フランス語のトレーニングルームだと言ってしまった。
 
 ドアというか、トレーニングルームはスルーして、西通路へ。
 この通路は、上で言ったとおりバカみたいに広い。何せ50x330だ。メートルで言うと15x99mもある。
 ここは屋内競技場か何かか? そんな雰囲気ですね。
 赤い絨毯も普通に続いていて、一見すると単に広いだけですが…
 壁や天上は、適度に砕いた鏡を埋め込んだモザイクが施されていて、床も、顔が映るほどに磨きこまれた白大理石です。
 
 ここで、例のドア開閉トラップが発動して明かりが一斉に消えることに。
 
 …ふと思った。外の光が入ってくるといってしまったけど、西端の窓しか採光部がないから、実は60ft範囲しか見えなかったね。次回までに訂正しよう。
 
 まぁ、ともかく明かりが消えてしまったので、もう一度明かりをつけることに。
 ここは通路の西端なので外の光が入ってきていて、明かりをつけるための火口箱を取り出す事が出来るのです。
 
 明かりをつけると同時に、例のレンズ焼き付きトラップが発動して、対呪文ST… ではなく、反応STでDC16です。みんな運良く成功し、失敗したのはコウモリと犬だけ。
 お前ら目で見なくてもあんま困らないだろう。
 3.5ではコウモリですらセンスに落ちているので、実際には厳しいのですが、ここで言っても始まりません。
 ちなみに、成功しても焼き付き時間が半分になるだけなので、パーティ全員が盲目状態です。
 
 …モンスターを出して置けばよかった。
 正直、誰も何も学ばなかった。
 せっかく壁際にいるのに、壁に手をつく事すら、誰も言わなかった。
 聞き耳をして、接近に備えたのが精一杯だ。
 まぁ、コウモリが平気な顔で飛んでいたのが原因ではあろうけれどもね。
 
 今後どうしたものかなぁ。
 キャラクターの動かし方を覚えて欲しいのだけれど、この分だと、
「LVが上がって魔法で対応」としかならない気がする。
 無理やりインビジブルストーカーでも出しちゃおうかな。
 
 無策なまま時間が過ぎ、数分たって焼きつきが取れた。
 とりあえず、最寄のドアから調べていこうという事で、先ほどの連続聞き耳で思い出したのか、ドアの前で聞き耳はするようになった。
 
 西通路北壁の西端にあるドアは、召使達の控え室だった場所だ。
 3部屋あり、手前は全体がワナ。真ん中はアラネア3姉妹の住処。奥はリネン室で空き部屋。
 
 手前の部屋は、床はグリーンスライム、壁と天井はブラックプティングという陰険なトラップ部屋。
 しかも奥にはマジックアイテム入りの石の引き出しが。
 デシテクトマジックで貫通できる厚さなので、正直に反応ありと告げるとバット乗りが侵入。思い切り殴られて退散。これが本日はじめてのダメージとなる。
 とりあえず、諦めて次の部屋に。
 
 真ん中の部屋は、カギが掛かっていた。初めての「カギのかかった部屋」である。
 開錠で開ける際に、計算ミスが発覚。わざわざ《器用な指先》まで取っているのに数値を低くしてしまうのはいかがなものか。
 ともかく、開けてみると部屋の中はクモの巣だらけ。しかも巨大クモが3匹も寛いでいる。
 ビックリしてドアを閉めると、すぐさま中からカギをかける音が。
 
 ふと気付いたが、ここって召使の控え室なんだよね。
 つまり、メイドか下男の部屋。
 そしてアラネアは ―― 原典がギリシャ神話の女性なので ―― 必ず美女だ。
 えー、普通にD&D遊んでて、あの “アンバー家の館” をプレイしてんのに、美女のメイドが素で出てくるんですか、はぁ、そうですか…
 カギをかけるのに(手の指が必要だから)人間形態になっちゃったよ… orz
 
 あー、今にして思えば、手なんか使わずにクモの糸使えばよかったじゃん。バカなオレ。
 
 でまぁ、とにかくクモの姿を見られた時に知識判定で正体がばれて、会話が可能だと言う事で、ドア越しの会話モードに。
 ここで、交渉を取っているのがドルイドだけだと判明。
 いやほら、クレリックはスキル少ないから無理なんですよ。治療と、呪文学と、精神集中と、知識:宗教で精一杯です。
 
 とりあえず、交渉で出目20が出てしまって27、最初の対応も特に好戦的ではなかったので、会話が成立します。
 中立から1段階はスライドしたので、アラネア的に(自分に被害が及ばない範囲で)アドバイスをするのですが…
 考えた結果、(自分達と同じように)アンバー一族と無関係にひっそり暮らすという提案をしました。アンバーの名を聞いて彼らが呪われても可哀相なので、アンバーの名前も出しません。
 
 結局、PC的には得るものが無く終了。
 食料に関しては、彼女らは厨房からつまみ食いをしていますが、それは(レディに相応しくないので)言いませんでした。
 
 最後の部屋。10x20なので、このシナリオで最も狭い部屋です。
 単なるリネン室。ここもプレートがあったけど、xx室とか読めない感じ。
 安全な部屋を見つけたので、寝る時はここを拠点にする事にして、探索を続行。
 
 ジャネットの部屋。
 ここは、普通にノックしたのだが…
 部屋が大きすぎるのと、天蓋付きベッドのせいで、ノックの音に気付かず就寝を継続。
 PCはスルーした。

 その後、レイス部屋はドアを開けて、見てすぐに閉じて終了。
 ラカスタの部屋は、やはり交渉で出目19を出して、会話で終了。
 内容はアラネア部屋とほぼ同じだが、庭園で食料採取しているような話を聞く。
 それと、ジャネットの部屋は寝てるから起こすなと言われる。
 
 大食堂。
 突如、執事が現れて食事に誘うが、PC一同これを断りイベントは立ち消え。
 調理室はスルーした。
 
 そんなワケで、中央の大庭園に突入。
 
 玉砂利の巡回路に沿って進むが…
 ドルイドがアサシンヴァインに気付いてしまい、不意打ちに失敗。
 ここで長期戦が始まる。
 なにしろ、ろくなダメージを出せないパーティなのだ。
 ウォーロックは1d6だし(これはまぁ、仕方ない)、ドルイドは小型だし、モンクはグラップル負けするから近寄れないし、クレリックに戦闘力は無い(二人ともクロスボウを撃った)。
 多分10ラウンドくらい戦闘して、ようやく2体倒して、クライムドッグと、バット乗りを倒しきれない事が判明して、DMが戦闘を省略すると宣言。
 現実時間でもエライ長く掛かった。
 いやー、キラーツリー6体がアサシンヴァイン6体に変わるのは厳しかったようだ。
 でも、CR的には、メチャクチャってわけじゃないんだよなぁ?
 それにしても、MV5ftの敵に追いつかれると言うのもいかがなものか。
 
 ともあれ、ここでの被害が大きかったので、いったん撤退する事に。
 リソースの補充が望めないので、クレリックはできるだけワンドを使わず自前の呪文で治す事に。
 
 リネン室に戻って休憩のシフトを話していると…
 謎の琥珀色のスポットライトが当り、周囲の時間が停止します。呪文学判定も成功して裏づけok.
 これは、一日のプレイ終了時にだけ訪れる安全対策です。
 昔は、隠れ家系呪文がありませんでしたからね。
 
 とりあえず、これで終了。
 
 なんつーか、どうしたら良いのかね?
 マジでワカンネ。