マスターや辞めますか、それともウソ辞めますか?

 
 
 その昔、CMであったんですよ。
 
覚せい剤やめますか、それとも人間やめますか?」
 
 マスターの不正、ウソは、確実に無残にゲームを破壊します。
 
 
 えっと、PCだと「悪落ち」するような事を、NPCがやるとしましょう。
 例えば裁判での偽証など。
 
 NPCに証言は正しいと神に誓わせてから、彼に対して「悪にダメージを与える魔法」を使う。
 
 マスターの対応というか、発生する結果は、何種類あるだろう?
 
A:NPCはダメージを受ける。
B:NPCはダメージを受けない。
 
 Aなら、偽証であると分る。
 偽証ではなく、間違いを信じているだけなら、悪落ちしないからだ。
 
 Bなら、今後PCが偽証しても悪落ちしなくなる。
 ゲームの処理は、PCとNPCで公平なのだから。
 
 目の前の偽証問題は解決しないかもしれないが、次のシナリオ、今後のプレイに、大きなトラブルが発生する。
 
 マスターという裁定者が不正を成すと、ゲームが成立しなくなるからだ。
 
 君のマスターは、目先のシナリオのために今後のゲームを全て台無しにするだろうか?
 
 マスター辞めますか、それともウソ辞めますか?
 
 
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 これは、ズルい手だ。
 だが、要するにマスターがウソをつかなければ良いだけだ。
 不正をしなければ、ズルそのものが発生しない。
 
 PCが解決すべき事柄を、「今後のゲーム運営」と天秤に掛けさせるという、かなり卑怯なやり方だが…
 
 大前提である「マスターは不正をしない」さえ守ればよいのだ。
 
 
 以前の日記でも触れましたが、PCの抱える問題をPL能力で解決するのは反則です。
 
 例えばスト2豪鬼とベガが戦っている時に、レバーを操作するプレイヤーを殴ったら反則ですよね。
 
 テーブルトークでは、ルールというレバーでキャラクターを操作しています。
 
 キャラクターが〈交渉〉技能を取っていないなら、
 プレイヤーが現実世界で雄弁な弁護士であっても、キャラは口下手なのです。
 
 プレイヤーの能力で
 キャラクターの問題を解決するのは、
 テーブルトークでは反則です。
 
 もちろん、パラノイアとかマンチキンとか、あるいはモンスターホラーショウとか、例外はありますけどね。
 
※ PLがルールを読んでいたらPCが殺害される。マスターに賄賂など。
 モンホラは、PLの荷物がPCの荷物になるなど。
 
 今回挙げた例は、キャラの能力「以外」でPCが恩恵を受けるよね。
 なにせ、誤認はともかく偽証は封じれるのだから。
 
 じゃあ、これは反則なのかな?
 クリーンな手法じゃないのは確かだけど、本当に反則なのかな?
 
 でも…
 これってホントにPCが恩恵を受けてるのかな?
 
 いや、もう1歩進んで考えよう。
 PC「だけ」が恩恵を受けているのかな?
 そもそも恩恵なのかな?
 
 世界は、5秒前に出来たわけじゃない。
 過去にも、同じようなことはあったはずだ。
 
 じゃあ、その過去の経験から、世界中の誰もが結果を認識している、
「その世界での普通のコト」じゃないかな?
 
 現実世界のボクらは、善だ悪だと言う理由で魔法からダメージを受けることはない。
 そもそも魔法ないし。
 
 じゃあ魔法のあるゲーム世界の住人は、彼らの世界なりの常識があるんだよね?
 
 テレポートや非実体がある世界で、密室殺人は成立しないよね?
 
 じゃあ、偽証がバレるのも「その世界の普通」だよね?
 
 
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 うん、まぁ、この方法は、マスターとプレイヤーとかじゃなくて、参加者同士の問題なんだ。
 
 イカサマするな。不公平をするな。
 
 そこは、マスターが偉いとか正しいなんてレベル(段階)じゃない。
 
 参加者という段階。
 その次に、今日のマスターとプレイヤー、明日のマスターとプレイヤーがいて、参加者同士で話し合いをする。
 
 誰がマスターであっても、イカサマして良いことにはならない。
 参加者としての大前提だ。
 
 参加者の一人がたまたまマスターだからって、ウソはダメだよ。
 
 マスターや辞めますか、それともウソ辞めますか?
 
 これは、ホントは、こうだ。
 
 参加を辞めますか、それともウソ辞めますか?
 
 参加者のレベルでウソを付くやつを、いつまでも参加させますか?
 私はNoです。
 
 さあ、ゲームやめる? 二度と参加しないでいい?
 
 それとも、ごくフツーに、ウソをやめる?