分類とか
これは、仲間内に未訳サプリを持ち込む際に色々を説明した
文章を整形したものです。
D&D3.0以降は、ルーンクエストなどの、ベーシックロールプ
レイシステムと同じように、d20システムという基幹ルールが
あって、D&Dでさえもd20の中のひとつでしかありません。
実際に、3.0発売とほとんど同じタイミングでd20スター
ウォーズも製作 / 発売されました。現在ではd20クトゥルフも出て
いますし、現代物のd20モダンもあります。
D&Dオフィシャルは、いわゆるD&Dロゴ(剣の上下にD&
Dの飾り文字が書かれているやつ)が付いているものです。
白地に黒文字でd20と書かれているものは、他の会社から出た
ものになります。
このように、いわゆる「ファミコンとカセット」の関係なのです
が、d20の中でもD&Dの場合は少し違った展開が起こりました。
カセットを作る会社は、オープンゲームライセンス(OGL)とい
う規約に沿っているのですが、大きく分けて次の3パターンの製
品を作ったのです。
注:次のA〜CはLISTの分類。公式なものではない。
A:オフィシャル展開している、グレイホークやレルム、ドラゴン
ランスなどの展開と整合性を取った製品。
つまり、そのまま追加できる(ハズ)のルール。
もちろん、デザインが下手でとても使えない製品も乱造されました。
整合性を最初から放棄している物もあります。
オフィシャル依存型で、スタンドアロンではないタイプが多い。
BoEFはここに分類される。
B:PHBなどの基本となるD&Dルール(d20の中のD&Dルール)
を使うが、オフィシャル展開と別に独自展開する製品。
これにはキングダムofカラマーや、オリエンタルアドベンチャーなど
があります。
カラマーは元々ワールドデザインだけでルールシステムを持たない、
ユーザーが好みのルールの背景世界として使う変わった製品でした。
(たとえるなら、ロードス島という島の地図や人物だけがあり、クリス
タニアなりソードワールドなりのゲームシステムがない状態)。
結構前から存在していたようで、3.0の登場で核となるシステムを持つ
ことになったのかな?
オリエンタルアドベンチャーに至っては、OA基本を本家が出し、その
後は全て他の会社が出すと言う奇妙な展開になりました。
このせいで、OAはオフィシャルと見なすべきなのか悩むワールドです。
B群は、言い換えれば半自立型と言う感じでしょうか?
C:d20だけ使い、D&Dと全く触らない製品。
d20スレイヤーズ、d20BESMなどです。ハードカバー一冊で
完結できるスタンドアロンなルールな事が多い。
20面ダイスを使った判定ルールやラウンド進行などだけを使い、呪文から
クラスまで全て違う物もあります。
ほぼ完全な自立型。
とまぁ、こんな感じで紹介して、この上で
「使いたいのはAに当てはまるヤツなんだ、だからOKだしてね!」
と迫ったワケです。
実際、Aに属するサプリだと文章の記述がPHBのコピペだったり、
表紙に「OGLライセンスver1.0a」とか大書きされていて、自分達が
安全に (苦笑) 使えることを一生懸命アピールしていたりするわけです。
逆に、Cとして挙げたスレイヤーズは本当に別物です。
魔法の使用は疲労として表現され、頑健STでサブデュアルダメージを
受ける量を減らしたりするわけです。お金も使わないですし。
その代わりスレイヤーズ世界の再現にはかなり忠実で、正直な話
「こんなに労力使ってワールド再現できるならもっとマジなの作れば?」
とか突っ込みたいです。本業はジャパニメーションのムックを作る出版社
みたいなんで、いうだけヤボなんですが…。
d20サプリの乱用は避けるべきですが、良く見て、彩りとして部分的に
採用するのも悪くは無いと思います。
もちろん、和マンチ的、パワープレイ的に数値の最適化を目指す人が
混じってるなら、絶対に避けるべきですが。
ありがちなオチでアレですが、食わず嫌い、英語嫌いをしないで、
試しに何か少し手を出してみるのはいかがでしょうか?