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セイントについて
あれです、セイントになった時点でシルバー聖闘士くらいの戦闘力があります。
ゴールドへの道は遠いですが、20LVサイキックウォーリアのセイントは、きっとゴールド聖闘士くらいの強さがあるでしょう。
バカ話はこのくらいで、まじめに行きましょう。
今回も最初に結論を言うと…
高レベルなら機能するけど、中間レベルでは負担になってしまう。
高レベルでなら、極限的なプレイ環境でも通用するだろう。
こんな感じで、けっこう良いです。
では、個々の特徴を見ていきましょう。
セイントの制限
・高貴特技を3つ取得している事。
高貴特技を取りますから、当然グッドであることも求められます。
・6LV以上である事。
・LA2分のLVアップしない期間を過ごすこと。
・グッドに特別な献身をささげる事。
命は捧げ(捨て)なくて良い。
・高貴な行動を常に守る事。
清貧の時にも書きましたが、ここでも書いておきましょう。
セイントになって得られるボーナスは、グッドな行いの「ご褒美」として貰うものでは有りません。
悪行と善行を秤にかけて、善に傾いたからメリットを受け取るのではないのです。
あなたのキャラクタが余りにも善良で、そのあふれ出るグッド汁によって効果のほうが後から付いて来るのです。
特にセイントの場合、7LVの時点でメリットを貰うわけですから、これでグッドでない行動を取るなら 「やらずぼったくり」 でしょう。
※ 単発プレイのルールレギュレーションでは7LV環境でセイントとしてゲームに参加する事は出来ないが、キャンペーンなどの場合、7LV時点でメリットを貰えてしまう点に注意。
個人的には9LVに必要な経験値が貯まるまでセイント特典を受けない (6LVのままで居る) のが適切だと思います。
正直、これは厳しいですが、このくらいの試練は必要でしょう。
セイントのメリット
全部書くわけには行かないので、概略だけ。
種別の変更、原住の来訪者へ。高速治癒。いくつかのエナジーに対して完全耐性。セレスチャルのものと似た防御のオーラ。擬似呪文能力。ダメージ減少。あとはAC上昇とか能力値上昇とか… とにかく沢山。
ぶっちゃけ、次の能力を 得ない と覚えた方が早い。
羽が生えない。スペルレジスタンスが無い。フィートを貰わない。
この様に、破格の防御能力がもらえます。
正直、セイントを(敵が全滅する前に)倒す事が出来るのか、疑問が生まれるほどです。
能力によるデメリット
セイント(と一部のセレスチャル)が持つ防御のオーラは強力で、余りにも強力すぎて自分の持っているマジックアイテムの機能を停めるほどです。
ぶっちゃけ、3LV以下の呪文と、3LV以下の呪文効果を(そのまま)与えるアイテム(特に能力値上昇系)は使えなくなります。
―― 半径20fで敵味方を問わず ――
これがセレスチャルなら(超常は阻害されないので)構わないのでしょうが、PCには大問題です。
もちろん、これがゴールド聖闘士なら問題ないわけです。彼らは自分ひとりで戦いますから。でもPCはパーティ組むわけですよ。
この能力は起動しない事を選べますが、一度起動するとけっこう長い時間停められないのです。確かLV/10分くらい。
この防御のオーラに関しては、仲間内でSageにメールを出した人が居まして、ちょっと困った回答を貰っています。
質問は 「セイントの防御のオーラで消える効果って具体的にどれ?」 です。
Protective AuraのGlobe効果でSuppressされてしまうもの
・Saintが自分にEnchantしたBless Spell
・Ring of ProtectionのDeflection Bonus(結局Shield of faithだから)
・Ring of Friend ShieldのShield Other効果(結局Shield Otherだから)
Protective AuraのGlobe効果でSuppressされないもの
・Vopal Swordのような、Spellとして効果を発揮していないもの。
(Circle of Death + Keen Edgeの結果Vorpalはできるが、Vorpal自体はSpellやSpell-likeな効果ではない。Keen Edgeが3 level以下のSpellでも関係ない)
このようなやり取りでした。
呪文効果をそのまま(あるいはグレーター化していても)使っている場合、元が3LV以下であればダメなのです!
例えば、ベルト・オブ・マブニフィシャンス(出典:MH)の10万gp版は全ての能力値を+6しますが、元の呪文が2LV呪文なので、防御のオーラで抑圧されてしまうわけです。
能力値+6の呪文なんて存在しないですが、アイテム作成時に必要な呪文が2LV呪文で、能力値を上げるという効果に違いは無いので、抑圧されるわけです。
しかし、上記の通りキーンエッジは3LV呪文であっても、効果がそのまま使われていないので、抑圧されないわけです。
ちなみに、武器や防具の強化ボーナスも消えないですね。呪文効果ではなく術者LVによるはずですから。
サイオニクスはLV上昇できないため、3LV以下無効の能力は確かに強いのですが… これはさすがに困る能力です。ワンマンアーミーとしては良いのですが…
かみ合わせの悪さ
セイントも清貧同様様々な特殊能力を得ますが、それらは防御的なものが多く、攻撃面では自分自身の力が必要になります。
しかし、このダメージ能力においてセイントは非常に不利をこうむります。
セイントになるために高貴特技を3つも取得しなければならず、この3つ分は攻撃に使えない事が多いからです。
これも、セイントが高レベルで無いと機能しないと評する一因です。
ちょっと早いですが、この辺でセイントを試作してみましょう。
セイントが輝くのは高レベルですが、出来るだけ低いレベルで頑張ってみましょう。上級クラスは チャンピオン・オブ・グインハーウィフです(以下チャンピオン)。
H-Orc,Bbn3,Rgr1,Ftr2,Saint2,Champion2 = ECL10 LV8
16.14.14.12.10.12
18(22).14.18(20).10.12.14
1LV:正義の怒り
3LV:星界の騎士
Ftr1:回避
6LV:宿敵(来訪者:悪)
Ftr2:強行突破
HP : 94 12+7+6+5+5+6+6+7+40
ST : 11/3/1 21/10/7
AC : 21 +5M-C-Shirts,+3HSS(Animated),+2Dex,+1Wis(Insight)
Hit:+15/+10 +8BAB,+6Str,+1Enh,(+2Rage)
Dmg: 2d6+10 vs Evil+1d6,E-OS+1d8 (+3Rage)
49000gp
- 1 Mithral-ChainShirts 2100
- 1 HSS Animeated 9170
- 1 Blessed G-Swd 8350 19620
- 2 Con 4000
- 4 Str 16000 39620
- 2 ST 4000
Str+6 L-Bow Serren 4700 48320
それでは、コメントを付けていきましょう。
習得特技:厳しい
9LV (ECL11) 時の一般特技で 《捉え難き標的》 を取る予定。
本当なら 《突撃兵》 の前提として強打、突き飛ばし強化に回したいが、10LV時の特技がソレでは死んでしまいます。
迎え撃ちとレイジ回数増加という安定路線もありでしょう。しかし、この場合もやはり今後の特技取得で悩む事になるので、問題の先送りかもしれません。
本当に、厳しいと言わざるを得ないでしょう。
HP:良い
前衛の基準である レベルx10をほぼ満たしていますし、しかも回復付です。
LVが上がるにつれて状況はどんどん良くなっていくので問題無しです。
AC:悪い
21というのは1LVでも満たせる数値です。10LV相当で1LV以下では論外ですね。
ルミナス・アーマー・Gの使用を考慮しましょう。
いっそ、バーバリアンの足の速さも、レンジャーの特典も捨ててフルプレートを着るべきかもしれません。
金の氷の接触を取っていない以上、敵の攻撃を食らう事にメリットは無いですからACは上げられるだけ上げるべきです。
ST:普通
前衛らしい数値で、特に可も無く不可も無しです。
クロークを、カリスマではなくSTを直接上げていますが、これは費用対効果からです。パラディンのようにカリスマの付随効果が多ければ良いのですが、チャンピオンではそうは行かないのです。
命中:まぁまぁ
専業の前衛だと17前後だと思いますが、このキャラはレイジ込みで17ですので、辛うじて及第点です。
レイジ回数増加があれば充分と評せるかな?
ダメージ:悪い。工夫が必要
2d6+10というのは、頑張れば4LVのハーフオークで実現します。10LVでこれでは論外でしょう。
イビルに対しては少し足されますが、+1d6や+1d8では足りないです。
宿敵(得意な敵)に対しても 1d6 足されますが、もう一声欲しい。
やはり、フィート不足による攻撃力の低下は影響が大きいですね。
チャンピオンには必殺の “ディヴァイン・サクリファイス”がありますから、これを最大限に活かしましょう。
いっそ、ワンドを買ってロングソードで戦うのも手です。何しろ5d6足せるわけですから、2d6のグレートソードが1d8に下がったところで全く困りません。
どうせ強打できないのですから、本気で考慮しましょう。
追加効果など:ナシ
ダメージについては上で触れたのでスルー。
しかしそうなると戦闘で敵に使う能力が無い。困ったものです。
特殊能力:最高
特殊能力に関しては、3.5では少なくなった 「xx無効」 が多いので評価が高いです。正直、防御的な特殊能力に関してセイント以上はないでしょう。
チャンピオンの能力も地味に強力。魅惑と強制に対する完全耐性も良い。
総評:まぁまぁ
LVが上がるほど前衛としての能力が補われていくため、15LV前後なら充分に使えるでしょう。極限的な高レベルプレイ環境での使用にも耐えると思います。
ただし、やはり魔法によらない飛行能力など、欲しいものは多々あります。コレにどう対応するか、PLの手腕が問われるでしょう。
今回のサンプルも、もっと高レベルで作成するなら、大幅に変わったものになるでしょう。
では、最後に対比を出して置きましょう。
今回は10LVなのでプレステージも取ります。
パラディン6、フィスト・オブ・レイジーエル4ですね。
HP
チャンピオン 94(110)
レイジーエル 90
AC
チャンピオン 21(19)
レイジーエル 24
ST
チャンピオン 21(23)/10/7(9)
レイジーエル 18/12/10
命中
チャンピオン +15(+2Rage)
レイジーエル +16
ダメージ
チャンピオン 2d6+10(+3Rage,FE,vs Evil/E-OS,Div-Sac)
レイジーエル 2d6+7(vs Evil/E-OS,Div-Sac,Div-Might)
※ ディヴァイン・サクリファイス呪文の使用回数でレイジーエルが上回り、
ディヴァン・マイト特技があるので、完全にレイジーエルが優勢。
追加効果
チャンピオン 特に無し。FE程度。
レイジーエル 自動クリティカル(アイテムで充分なので評価低)
特殊能力
チャンピオン 多すぎ&強力すぎ
レイジーエル 良いものが少々。
※ レイジーエルは他から見たらよい方です。
これを良いと見るか悪いと見るかは、皆さんの判断にお任せします。
セイントは長所と短所(防御力の高さと攻撃力の低さ)が明確で、これをコントロールできる人なら面白いものになるでしょう。
高レベルキャラクターを使うチャンスがあったら、ぜひお試しください。