善行悪行とか

 
 人を疑ったら悪なのか。
 自分以外の利益を考慮したら善なのか。
 
 この辺、難しいですよね。
 皆さんご存知のように、D&D世界では善悪ってのは目で見て手で触れるものです。それどころか、殴ってきたり癒してくれたりする、非常に現実的/即物的なものです。身近かどうかは別にして。
 つまり、我々が考える概念上の何かではなく、見てビックリしたり、殴られて怪我をしたりする、現実に存在するモノとして判断しないと(ゲーム世界の中での)現実を無視したキテレツな議論になってしまうわけですね。
 
 これを踏まえた上で…
 高貴なる行いの書の、善 (悪) について語る部分によると、善とは利他主義だそうです。つまり、自分ではなく他人の利益を考える事だそうな。
 
 では、交渉を成功させるために自分だけでなく相手の利益も考えたら、それは善悪どちらなのでしょうか。
 自分に利益が無く、相手だけが一方的に利益を得るのが善なのでしょうか?
 自分の利益を考えた時点で善ではなくなるのでしょうか?
 逆説的に、自分の利益が全く無くなるようにしないと、悪なのでしょうか? 善から外れるのでしょうか?
 
 これはおかしいですよね。
 それに、悪人とて、交渉を成立させるのに、互いの利益のバランスを考慮するはずです。
 一方的に奪う事だけが正しい(?) イビルであり、交渉など善や中立のやる事だなどと極論を振りかざすと、陰謀や策略は全てイビルから外れてしまいます。
 
 
 ところで、善悪が、殴ったり癒したりする実体のある現実的なモノなD&D世界では、逆説的に、殴ったり癒したりする行動はそれ自体が善悪になるわけですよね。
 
 だから、行動について注意しなければいけない。
 
「ウザイ議論に意味ねーよ」とか言ってはいけない
 
 行動がゲームのパラメタに影響するのだから、HPやACと同じように、それぞれのパラメータに適したやり方で気にしないとおかしい。
 
 論考が嫌いな人も多いとは思うけど、D&Dでは意味も価値もあるから、少しは気をつけて欲しい。
 
 そんな感じです。