15 効率の良いキャラメイク お金編 Ex06

 
 
 D&Dでの買い物はキャラクターの能力に直結します。
 効率の良い買い物の方法とは、どんなものでしょうか。
 
 まず最初にレベルごとの所持金とアイテム価格を見てみましょう。
 
レベル_所持金_武器価格_防具価格___能力値___セーヴ
__01LV_------_MW___300_MW___150_--------_--------
__02LV_--,900_--------_--------_--------_--------
__03LV_02,700_+1__2300_+1__1150_--------_+1__1000
__04LV_05,400_--------_+2__4150_+1__4000_+2__4000
__05LV_09,000_+2__8300_--------_--------_+3__9000
__06LV_13,000_--------_+3__9150_+2_16000_--------
__07LV_19,000_+3_18300_+4_16150_--------_+4_16000
__08LV_27,000_--------_+5_25150_--------_--------
__09LV_36,000_+4_32300_--------_+3_36000_+6_36000
__10LV_49,000_--------_--------_--------_--------
 
※ 能力値は、他のアイテムにあわせて実質的な上昇を示した。
 効果としてはそれぞれ2倍される。
 
 さて。
 シャーロック・ホームズ的な天才でなくても、倹約上手なスーパー主婦的な人なら、この表だけでも効率の良い買い物の仕方が読めてくると思います。
 しかしこれはゲームですから、その他の要素も考慮する必要があります。その辺を絡めて説明していきましょう。
 
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 まず、最も大きく影響する要素から。
 
・ブースト魔法
 マジック・ウエポン:武器に強化ボーナス。+1〜+5。
 マジック・ヴェストメント:防具に強化ボーナス。+1〜+5。
 レジスタンス:セーヴに抵抗ボーナス。+1,+3,+6.
 
・上記魔法の登場レベル
 マジック・ウエポン:+1=1LV,+2=8LV,+3=12LV,+4=16LV,+5=20LV
 マジック・ヴェストメント:+1=1LV,+2=8LV,+3=12LV,+4=16LV,+5=20LV
 レジスタンス:+1=1LV,+3=7LV,+6=11LV
 
※ 能力値を長時間上昇させる魔法は普遍的ではないため省略。
 一応、イナービューティ(地獄本1)のような例外もあるが。
 
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 次に、単純な要素。
 
・二刀流 :武器の費用が二倍かかる。盾の費用が浮くように見える。
・両手もち:盾の費用が浮くように見える。
 
注:盾に関して。
 魔法で盾を浮かせることが出来るので、二刀流でも両手もちでも、
結局盾の費用は発生する。+2相当の効果なので、+3防具とみなす。
 
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 3つ目、ブースト魔法に関して。
 
 君達は何人パーティだろうか? 全てのブースト魔法を自分にかけてもらえるのだろうか?
 必要な人数分、ブースト呪文が出せる頃には、アイテムで買えるのではないだろうか?
 逆に、アイテムで買えばブースト呪文は不要では?
 
 パーティの収入と術者のスロット数で変わる部分だが、上記のデザイナ推奨数値から一般解は出る。
 
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 4つ目、必要な数値に関して。
 
 前衛であれば、レベルx2の命中とレベルx10のHP。
そして、高い攻撃力か防御力のどちらか。
 
 術者であれば、最高レベル呪文にボーナス呪文が入る能力値。
 
 技術枠であれば、レベル+5〜+6の主要スキル値。
ワナ解除や解錠は、30以降が本番だから必要数値を逆算しよう。
 
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 最後に、結論だけ並べると下記の通り。
 
・単純な+2の武器や防具は、価値がない。
 同じ費用を払うなら、+1と能力値上昇の方が安い。
 
 +2武器は8300で、
 +1武器と+1防具と+2能力値(筋力)は合計で7450。
 より以上の効果が得られて、850gpも安上がりだ。
 
 +2防具は4150で、+1防具2つは2300。
 同じ効果が得られて1850も安い。
 更に、2000のAC+1アイテムを追加しても4300だから150しか増えない。
 
 +2相当のアイテムを買うなら、+1に+1相当の効果を付ける。
 ただし、この+1相当の効果は当たり外れを覚悟すること。
 
・+3以降の武器や防具も価値がない。
 買える頃には呪文で出してもらえる。
 ディスペル対策で、中間レベルで一時的に効果があるかもしれないが、そのうちアンチマジックなど、魔法そのものが無効化されるので、やはり費用対効果が望めない。
 
・能力値は、+1か+3(+2か+6)で充分。最小と最大と読み替えてもいい。
 +2(+4)を買う必要があるのは、+1の差が非常に大きい純粋術者のみ。
 +4は、+2を4つ買える価格であることにも注意。
 逆に言えば、知力だけ欲しいウイザードなら+4知力に全財産投資もあり。
 一時的な能力値上昇でよければ、2LV呪文(術者LV3)で上げればよい。
 
・スキル上昇は能力値よりアイテムで。
 スキル上昇は上記の武器防具と別枠であり、また+5上昇が2500で済む。
 
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 とりあえず、今回は以上。
 
 何が買えるのか? 何を買う必要があるのか?
 買わずに出せるモノはあるのか?
 
 こういった事柄から、そのレベル帯の大体の数値というのは決まる。
 
 攻撃過多かもしれないし、防御過多かもしれない。
 そういった偏りは出るだろうケド、目安はある。妥当もある。
 
 そして、ゲームを作った方も(計算ミスはあるけど)、
これらを考慮してシナリオやデータを作っている。
 
 口うるさい古参が
「あのシナリオは厳しい」とか、
「あのデザイナは金を出さない」とか、
 そのように言っているのは根拠も事実もあっての上だ。
 
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 オマケ
 
 D&D3.5はMtGの会社のゲームだけあって、無駄データ(カードゲームで言うカスカード)が多く、情報の選別が出来ないタイプの子には難しいだろう。
 でもね、中学生くらいから始めるゲームなんだから、大人なら見切ろう。
 
 大人なら、よく読みこんで定石を出し抜く方法を見つけるものだ。
 
 例えばアイテム作成の特技を取って75%の費用で自作すると、6LVで知力+4アイテムが入手できる。
 この方法には色々抜け道的な解釈が使われているが、経緯としては、目的から逆算されたものだ。
(6LV時点で、最高レベル)呪文の使用回数を最大にしたい。
 能力値18開始、種族で+2して20。アイテムで+4して24。これで3LV呪文まで+2回ずつ。
 種族がグレイエルフでないなら、年齢効果+1と4LV時の能力値上昇。
 グレイエルフで加齢はやりすぎなので保留。6LVだと変化ないし、8LVだと能力値上昇2回目が来るからね。だから加齢は4LVか12LVで考慮するだけ。
 
 専門化も含めれば、以下のようになる。
 
0LV,1LV,2LV,3LV
4回,4回,3回,2回 能力値13(3LV呪文を唱える最低値)
5回,6回,6回,5回 能力値24
 
 13回と22回の違いは大きい。
 能力値が16でも15回にしかならないので、注力の差は大きい。
 
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 オマケのおまけ。
 
 
「虎はなんで強いと思うかね?
 生まれつき強いからだよ。
 
 おぬしは弱いから、そのような凶相になるまで修行しなければならんのだ」

 
 花の慶次より。
 
 私は下手だから、こんなデータになるまで試行錯誤しなければならなかったのです。