5thのシステムを考察してみる

 
 
 まだ慌てる(考察する)ような時間じゃない。
 
 ではあるけれど、一応の分析をしてみる。
 
 戦闘ラウンドの適度な長さ。敵の適度な強弱。PCの安定性。
そして分業の必要性というか専門性というか……。
 適切な表現が思いつかないが、各PCが「ちゃんと仕事した感」を
得られやすいのかなぁ。
 
 結果として出てくる数値に派手さは無いのだが、必要充分に
なっているからだろうか?
 
 5thというある種の正解を見てから言うのは知ったかも極まれりだが、
振り返ってみるに、20面ダイスの不安定さと戦闘の短さ(短くせざるを得なさ)が、
二重苦となってD&Dを迷走させていたのかもしれない。
 
ダイスの幅が広いので、能力というか、性能が不安定。
 結果、固定値を高く積まざるを得ない。
  つまり、軍拡。
 
ダメージとPCのHPの関係
 すぐ死ぬので、殺されるより先に殺すしかない
  つまり、軍拡。
 
上記2点より、命中とダメージを極端に上げるとか、その辺に行き着く。
 
 ※ 上記を嫌う割りに、ACを上げてダメージを減らすと、
 「ダルい」とか「グダグダ」、あるいは「無視されるだけ」と言われる。
 ※※ たとえToBで数Rに一度大ダメージを出しても、である。理不尽だ。
 
 
 結果として、ガチ化へのスパイラルを進んでいたわけだ。
 
 ところで、クラシックD&Dで一番楽しいと言われる「エキスパート後半」は、
(意図してでは無いだろうが)このスパイラルを避けていた。
 
・HP的に、数回の被弾では死なない。
・自分の命中が、敵に当てるのに不自由しない。
・だからといって、敵を瞬殺できるほど自分は強くない
 
 見ての通り、戦闘で焦る必要が無いし、焦っても無駄なのだ。
「死ぬ前に殺すしかない」という状況とは大違いである。
 言い換えると
「死ぬ前に、おそらく倒せる」という状況なのだ。
 
 なるほど、演技的なロールの余地がでるワケだ。
 しかし、だからといって緊張感が無いわけではない。
 
 今回のプレイ後の談笑の中で「狼八匹で火巨人倒せる」旨の発言があったが、
まさにこの通りで、安定して当てられるなら、数の暴力が通るのだ。
 
※ 狼には複数の隣接で優位を得る能力があるため、安定して当てられる。
 
 全体に命中もACも低くしておいて、
「二個振って良い方を選べる」という優位ルールを搭載する。
 これによって、20面の不安定さを解消する。
 
 この方法なら、数値を大きくしなくて良いのだ。
 
 他にも、最低値を回避する手段がある。
 最低値どころか、「1と2は振り直し」の特技がある。
しかも、1と2なら何度でもだ。
 あるいは、手番に一回だが無条件に振り直しもある。
こちらは、低くなるかもしれないが、例えばd12で3なら、
ほぼやり得だろう
 
 しかして、これらは青天井の軍拡ではない。
あくまで、ダイスの最大値が出る「かも知れない」だけだ。
あくまで、「最低値の回避」の策だ。
 
 これを軍拡と言い出すと、2d6で12ダメが出たら軍拡ってハナシになる。
 
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 これで、軍拡の道は断ち切れたハズだ。
 
 この上で、魔法に切り札的な強さを持たせる。
 
 安定しているってコトは、不利なときに「緩やかに確実に死ぬ」
ってコトだから、ソレはマズいよね。
 
 FBが伝統の5d6じゃなくて8d6な理由も分かろうモノだ。
 サモンの数が妙に多いのも。
 
 まぁ、この辺の考察は、まだ早いな。ちゃんと読んでないし。
 
 
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 ウィザースは、今後の展開をどうするだろう。
 
 命中とダメージの「上限」を上げるだろうか?
 
 まぁ、DMGも出てない現状は、まだ慌てるような時間じゃないか。