後半戦

 
 後半戦の開始前にGMからライダー登場の条件が発表されます。
 ライダーベルトは現在開発中(最終調整中)で、作業が終了ししだい届けられる。
 ゲーム処理上は、陳情(ガンドック用語では調達)判定の目標値14で、これは隊員が死亡するたびに調達判定を行える。
 隊員の死亡1名につき出目に+1できる。PCが死亡した場合+2できる。
(メディックがいるのでPCは2回死んでも復帰できる(笑) )
 また、これはプレイ後にGMから言われたのだが、ブラインドでクリティカル/ファンブル回数を記録していて、合計回数もファクターに入っていたそうです。
 なるほど、もっとも番組を盛り上げた人がライダーになるというのは正しい考え方ですね。
 
 後半戦、場所は地下街へ変わります。
 ついついスクランブル交差点の地下の「しぶちか」を連想してしまいますが、それはリアルリアリティになってしまうので言わない約束で。
 プレイで使用したマップは新宿地下通路なみの巨大地下街でした。
 
 連絡を受けたゼクト(今回のライダーの善玉特殊部隊はゼクトという組織らしい)の宮内小隊は地下街入り口へと到着した。
 指揮車で先行した小隊長と指揮車オペレータの杉山隊員(NPC)が情報収集した結果、現在利用可能な出入り口は4ヶ所。そのうちの1つが半開きになっており、足跡がここへ続いていた。
 集結中の各分隊に連絡して、残りの出入り口が物理閉鎖されているか(シャッターが下りているか)を確認し、その後指揮車の待つ地点へ集合した。
 
 検索して呼び出した地下街のマップを前にしてブリーフィングが始まる。
 ここで飛鳥分隊長からローラーシフトが提案され、小隊長がこれを承認して配置が決められた。
NPCだけのA分隊に犠牲になってもらい、ライダー召還のエサにするつもりだった。ちなみに小隊長のPLもこの提案の内容を正確に把握していた(笑) )。
 
 配置につくまで少々かかり、また、進攻中も複雑な地形で足並みを揃えるべく苦労し、万全とはいえない状態で進んでいく小隊各員。
 進攻が遅いのを逆に情報収集と状況整備の好機と見た宮内小隊長は各方面に手を打っていた。
 閉鎖地区・渋谷の管理部署を呼び出して一時的に電力供給を再開させ、照明と監視カメラを起動。さらにシャッターの制御も掌握、これで手と目が一つに繋がったワケだ。しかし監視カメラの稼働率は45%しかなく、画像も鮮明とはいえない。
 石橋を叩くような慎重かつ緩慢な進攻が続く中、ついにワームが行動を起こした。
 
 地下街の中央広場とも言うべきオープンスペースを前に、各分隊は足並みを揃えるべく、それまでの縦方向の進攻から横移動へとペースを変えていた。この先は地形の複雑度が増し、死角とループ状通路(漢字の田のような通廊)が複数あるのだ。
 地の利を生かしたのか、はたまた偶然か、ワームは各分隊の横軸監視が全く無くなるたった一度のタイミングで中央広場を渡った。
 しかし備えあれば憂い無し、自動切換えになっていた監視カメラの画像に、一瞬だがワームが映っていたのだ。
 宮内小隊長の指令が下るも、ワームの位置取りは巧妙だった。A分隊に近く、D分隊が攻撃しにくい。そしてBC分隊からは完全なブラインドだ。
 絶望を感じさせつつCパート終了。
 
 
 実際のプレイでもこのシーンは時間がかかった。ゲーム処理的にも、作戦行動的にも時間がかかったのだ。
 結果として、悪意あるPLの意図にははまったが、GMの戦術も上手くはまるという状態になり、事態の推移は不明になった。
 また、プレイの残り時間も押しており、いつ、誰がライダーになるのかも難しくなっていた。
 風雲急を告げつつ最終Dパートへ。
 
 Aチームは苦戦を強いられた。損害がでているが、今下がったら他のチームと挟撃する事が出来ない。それどころか一気に出口へ走られたら無防備な指揮車まで一直線に走られてしまうだろう。
 Bチーム、Cチームは現場へ急行していたが、どんなに急いでもワームの攻撃が3回は行われてしまう。つまり3名の死者が出るということだ。
 ここでDチーム、東分隊長が善戦して作戦の崩壊を防いでいた。
 二挺拳銃(トゥーハンド)の彼女(実は女性だった。メディックだしね)の銃弾が雨あられとワームへ降り注ぎ、ついで止めとばかり森村隊員(PC)の攻撃がワームに膝をつかせた。いや、膝をつかせたかに見えた。
 しかし隊員のヘルメットに装備されたCCDカメラ越しにワームを観察してた宮内小隊長は、二人の銃弾がさしたる成果を上げていないばかりか、膝をついた事すらダメージによるものでないことに気付いてしまった。
 脱皮だ。このワームは外皮にある程度傷がつくと脱皮して身軽になり、それまで以上の戦闘力を発揮するのだ。
 奮戦空しく後退戦術を強いられるDチーム。
 ここでようやくBCチームが到着、攻撃が開始された。脱皮直後のこの瞬間に倒せなければ勝機は無い。宮内小隊長の激が飛び、隊員たちは奮起した。
 飛鳥分隊長のXM-8カービンが狂ったように銃弾を吐き出す。しかも正確に頭部に集弾させている。他に取り得が無いだけのことはある腕前だ。
 わずか5秒で1マガジン分の弾丸を頭部に叩き込まれてはワームも無傷ではいられなかった。しかしまだ生きている。多少のダメージでしかないのだ。
 弾幕が切れた瞬間に、結城隊員の白刃がワームに襲い掛かった。同じく頭部を狙っている。しかしこの状況で日本刀に対して素手でカウンターを取りに来るワーム。文字通りの化け物だ。
 鋼鉄とカギ爪の交錯は、鋼鉄に軍杯が上がった。しかしワームは倒れたわけではない。戦場では生き残ったものが勝つのだ。まだ倒れたものはいないが、隊員たちは既に死力を振り絞ってしまった。
 勝敗は、東分隊長の最後の支援を受けた結城隊員の一太刀が決した。もはや撤退の余地無しと、玉砕覚悟の攻撃がワームを打ち倒したのだ。
 
 
 どさくさにまぎれてライダー登場の余地が無くなってしまったが、監督と脚本の人がスポンサーに怒鳴られたと思ってください。
(レレレじゃないんだからそんな人達はいません)。
 まさか隊員たちがワームを倒すとは誰も思っていなかったようです。
 もちろん私(LIST)は倒す気でいましたが、初回プレイではバランスがどうなっているのかも分からず、他のPCの戦力も把握できませんでしたから、いわゆる負けロールのつもりも(少しだけ)ありました。
 ガチプレイならいざ知らず、こういったお遊びなプレイでなら、私も(最大限の努力はするものの)負けだろうとお約束だろうと受け入れます。
 今回分かった事は、ガンドッグは市街地での射撃戦をする限りにおいて私の知る最高のシステムだと言う事。いつもコンベで見かけている強面のGMさんが普通に上手い人だったこと。みんなライダーが好きだと言う事、ですね。
 ガンドッグは折をみて買う予定です。具体的には、D&Dの本が出ない月にショップに行ったら。そんな月あるかなぁ?