14 死ぬにはいい日だ Ex05

 
 
 今回は、昨日(3/19)の分を読んでからね。
 
 D&Dを遊んでいればPCの死亡はよく起こる事象です。
 
 ですがタイトル通り、死ぬのに良いタイミングと悪いタイミングがあるワケです。
 
 3/19の記事で、経験値1000差による1LVの差は、2LV後に追いつく旨が示されました。
 これは、おおむね2セッションの間 1LV遅れが続き、その後追いつくと言う内容です。
 
 しかし、死亡した場合は処理が異なります。
 
・死亡したPCは、1LV下がり、経験値はLVアップに必要な数値の半分になる。
 
 上記の半分から逆算すると…
 3LVになるには2000点必要ですから、4LV以降で死亡した場合、かならず1000点より多く差が付きます。
 
・それだけでなく、死亡しなかったPCは、死亡が発生した戦闘での経験値を貰っていますので、さらに多くの差が付きます。
※ 訂正:死亡したPCにも経験値は入ります。
 
 仮に6LVで死亡した場合で考えましょう。
 2回の冒険でLVアップし、経験値の清算タイミングが4回あったと仮定します。
 清算ごとに1人1500点ずつ貰うわけです。
 
※ 訂正が入りました
 
A:6LV直後で死亡
 6LV時点で15000経験値持っていますから、
 
・死ななかったPC 16500
・死んだPC    14000 (5LVと6LVの中間+1500)
 
 ここで、2500点の差が付いています。
 
B:6LV2回目で死亡
 この時点で16500経験値持っていますから、
 
・死ななかったPC 18000
・死んだPC    14000
 
 ここで、4000点の差が付いています。
 
C:6LV回目で死亡
 この時点で18000経験値持っていますから、
 
・死ななかったPC 19500
・死んだPC    14000
 
 ここで、5500点の差が付いています。
 
D:7LVになるタイミングで死亡
 この時点で19500経験値持っていますから、
 
・死ななかったPC 21000
・死んだPC    14000
 
 ここで、7000点の差が付いています。
 
 ***
 
 ※ 訂正が入りました
 
 見ての通り、一番追いつきやすいレベルアップ直後の死亡ででも2.5セッション後にようやく追いつく計算です。
 
 最初に書いたとおり、1000点の差でさえ 2セッション必要なのですから、2500点の差があれば、2.5倍の時間が掛かるワケです。
 
 LVアップ時点で死んでしまうと、正直、プレイヤーの心が折れます。
 というか、デザイナーが意図したであろう 「LVが低くても何とか追いつける」は満たされないでしょう。
 
 7000点差を埋めるころには、キャンペーン終わりますって。
 

 3/19に書いた方法を頑張って適用して、LVが低い方に多めに経験値が入るように工夫しても、1〜2回減らすのが限界でしょう。
 
 しかし、D&Dを遊んでいればPCの死亡は避けられません。
 どうすればプレイヤーの心が折れずに済むでしょうか?
 
 その対策を挙げてみましょう。
 
 
1:死亡者のレベルが上がりそうで、その他が上がらなさそうなタイミングで、敵をたくさん出す。

 LV差によって多くもらえる時期に、より多く渡すワケです。
 この際は、LVが低い方が死なないように、弱い敵を多く出しましょう。脅威度の見極めに注意。
 
2:死んでから何とかできるようにする。

 厳密には、殺してもトラブルが起きないようにする。こうなります。
 例えばHP-10以下にして殺したとしても、クローズウーンズ(わずか2LVの遠隔回復呪文です!)やリヴィヴィファイで助けるわけです。
 これらの呪文で、文字通り死線をかいくぐるのは、D&Dとして正しい楽しみ方でしょう。
 
 この方法には、割り込みによる防御も有効です。
 エナジーイージスでファイアボールなどに割り込み、なども含めれば、死亡と生存の狭間を何往復もできるでしょう。
 
 殺して生き返らす場合や、防御を割り込ませる場合、DMは宣言のタイミングに注意しましょう。
 平たく言えば、PLの割り込み前にダメージを宣言してしまいましょう。
 こうすれば、本来DMが待つべき「PLの宣言タイミング」を飛ばしているので、PLはダメージを聞いてから(結果を聞いてから)割り込みを宣言できるわけです。
 DMがルール違反したのだから、結果が分かる程度のメリットは渡しましょうよ。
 
 たぶんこーゆーのが「クールなルールの破り方」なんじゃないですかね。
 クセで毎回間違えるだけです。カンタンでしょう?

 
 ***
 
 いくらかの対応を取ってみても、LVアップ直前で死亡するかなり長期のLV差が続きます。
 くどいようですが、キャンペーンが終わりかねないほど、差がつきます。
 
 PCの死亡がほぼ確実に起こるゲームですから、これに対応しないのはゲーム運営としてよくないワケです。
 
 DMばかりしていると感覚が麻痺しますが、PCの死亡とは、プレイヤにとって「全オレ死亡、オレ全滅」なのです。
 損害を出しつつ任務達成ではなく「オレ全滅」なんですね。
 
 準備に時間のかかるゲームですから、完全な死亡はできるだけ避けましょう。
 毎日放課後にゲームできる学生など、ゲーム頻度が非常に高いならともかく、D&Dのルルブを揃えられる程度の大人なら、プレイの機会自体が少ないはずです。
 
 くどいようですが、D&Dではサプリをドンドン使って行くのが正解です。
 この話もその一例です。
 割り込みでの回復や防御なんて、コアだけじゃできないんだってば。
 コアだけならPCの死亡は起きないとでも言うつもり?
 
 と、言うわけで。
 今回も結論としてはこうなります。
「オレにToB使わせろ」
 
 いやほら、割り込みとかAOで攻撃すれば、クルセイダならそれで味方を回復できるでしょ。
 割り込みでACも上げられるし。
 WBもSSも、そういった能力あるよ。